石垣市の中山義隆市長は19日、市民7人の住所や預金口座などを記した文書を外部に誤送信していたと発表し、謝罪した。文書は回収済みで、現時点で情報漏洩(ろうえい)に伴う被害などは報告されていないという。
市によると、納税課職員が12日、県内金融機関の預貯金調査取引センターに市民7人の住所、氏名、預金口座、生年月日が記載された預金照会依頼文書をファックスで送信した。
しかし18日になって報道機関から問い合わせがあり、文書の実際の送信先が沖縄本島の企業だったことが発覚した。
市の調査によると、職員はファックスに登録されているアドレス帳を使用して金融機関に文書を送信したものの、エラー表示が出たため、発信履歴を使って再度送信した。その発信履歴が沖縄本島の企業の番号だったという。
金融機関へはその後、ファックスのリダイヤル機能で文書が正常に送信されたため、職員は誤送信に気づかなかった。
東蔵盛充納税課長は「今後、ファックスを送信する際は、宛て先が分かるアドレス帳のみを使用し、履歴は使用しない」と説明した。中山市長は、庁内で厳正な対処を進める考えを示した。
個人情報が流出した7人のうち、6人が島内、1人が島外に在住している。同課は順次連絡を取っており、連絡がついた市民には直接謝罪したという。
沖縄本島の企業には、同課職員が直接出向き、文書を回収した。