【金波銀波】この夏の平均気温が…

 この夏の平均気温が平年を示す基準値より1・76度も高く、1898年の統計開始以降、最も暑い夏だった。最高気温が35度以上の猛暑日日数は、北国の帯広5、青森9、会津若松31、新潟18。一方、八重山地方は西表島の1日だけだ。この傾向が続けば、「夏休みは沖縄へ避暑に行く」というジョークは、常識になるかもしれない▼石垣島の猛暑日は2017年8月20日の35・6度以降は観測されていない。コンクリートに覆われ、熱の逃げ場がない都会に比べると、石垣島は周囲の海が熱を吸収してくれるし、海風も入る。連日、暑いとはいえ、恵まれた自然環境だとあらためて実感するデータといえる▼気になるのは台風だ。ことしは5月に2号が接近し、北朝鮮のミサイルに備えていた迎撃ミサイルシステムを退避させた。8月の台風6号は、停滞、Uターン、沖縄本島へと複雑な動きで物流を混乱させ、スーパー、コンビニの商品棚をカラにした。暴風とうねりは、座礁船の船体をぶち切る荒業もみせた▼立春から数えて210日目は、台風が襲来する厄日として暴風を警戒する日だ。ことしは9月1日。この日を狙いうちしたかのように11号が進んできた。現代はスーパーコンピューターを駆使した進路予想が毎日数回発表され、その都度、予想進路の変化、各地で予想される風速、雨量が示される。WEBを注目していれば、被害はかなり未然に防げるようになった。それでも、意表を突いた被害をもたらしてくるのが台風だ。立春から210日目に風の害があると割り出した先人の知恵なら、今回はどんな注意を促すのだろうか。

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