石垣市が、市の行政区域である尖閣諸島の方角を示す案内表示を県営バンナ公園に設置できないか県に打診したところ、優先度などを理由に県が難色を示していることが分かった。15日の市議会一般質問で嶋田廉企画部長が明らかにした。
案内表示の設置は友寄永三氏が提案。島田部長は「尖閣諸島の位置、方角、石垣島からの距離などを展望施設での案内表示で周知することは尖閣を正しく理解していただく上で大変有意義」と応じた。
嶋田部長によると、県営バンナ公園の「エメラルドの海を見る展望台」での案内表示設置に向け県と協議したところ、県からは「公園管理、優先度、予算の面から設置は難しい」との回答があった。
嶋田部長は「引き続き県と協議する」と述べた。野崎雅治企画政策課長は、バンナ公園での案内表示設置が難しい場合、平久保灯台、玉取崎展望台、御神崎灯台に設置できないか検討する考えを示した。財源として、ふるさと納税の活用を想定する。
友寄氏は「行政視察で石垣市に来た議員から、尖閣諸島の方向や距離を聞かれる。尖閣を預かっている石垣市として、市民に啓もうするため、一日も早く案内表示を設置してほしい」と要望した。