2023年度川平村結願祭(主催・川平公民館)が21日、群星御嶽で開催された。川平地区の住民が参加し、太鼓や獅子舞、棒術、舞踊などの伝統芸能を奉納演舞として順番に披露。五穀豊穣の恵みを神に感謝し、来期の豊作と住民の健康、幸福を祈願した。今年は新型コロナウイルス禍を脱し、4年ぶりに通常開催された。
結願祭には地区住民や高校生、小中学生、川平出身者が参加。3日前から三御嶽の神司や65歳以上の高齢者が祈願を行った。
21日は前半で、神司や出演者が御嶽(ウブ)に神前礼拝を行った。代表の女性たちが歌う与那覇節に合わせ、出演者が総踊り。雨が降る中、みるく加那司を先頭に一列になり、会場を練り歩いた。
「座見舞い」では、太鼓(ペッソー)や棒術の演者が会場を練り歩き、獅子舞も登場。二頭の獅子は御嶽前で神司に一礼した。
川平小中学校の児童生徒も太鼓を披露。笛の音色に合わせて列になり会場内を一周した。
続いて「本舞」が行われ、会場の盛り上がりは最高潮に。突き太鼓、片手太鼓の後に気迫に満ちた棒術が奉納された。
後半は座開き後、世果報口説(狂言部)、まんがにすざ節、山いらば節、みるく加那司到来、御前風、かしかき、川平口説、川平鶴亀節、アッコンプル狂言(狂言部)などの舞踊が会場奥の舞台で行われた。
高嶺英康公民館長は「4年ぶりに通常開催でき、大きな喜びを感じる。川平村の歴史は古く、豊かな伝統文化は先人たちが培った文化遺産だ。子々孫々まで継承し村を発展させたい」と力を込めた。
住民の岸本幸子さん(77)は「息子も孫も演者として参加する。4年ぶりの通常開催を盛大にできてうれしい。これからも伝統文化を守りながら続いてほしい」と期待。迫力あるエーク棒を披露した大浜吏郎さん(40)は「天気が心配だったが、無事に御嶽に奉納できて安心した」と笑顔を浮かべた。