「尖閣を乗っ取る気だ」 漁の妨害はせず 遠巻き 漁船の関係者証言 領海侵入の中国船

尖閣諸島近くの領海に侵入した中国海警局の「海警2302」と対峙する海上保安庁の巡視船(いずれも仲間均氏提供)

 石垣市の尖閣諸島周辺海域に23日から2日間出漁し、領海侵入した中国海警局の艦船2隻の追跡を受けた八重山漁協所属の漁船「鶴丸」に乗船していた市議の仲間均氏が26日までに取材に応じた。今回の出漁ではアカマチ約150㌔を水揚げするなど豊漁。中国艦船は鶴丸を遠巻きにするだけで、漁の妨害行動には出なかったという。ただ仲間氏は、中国側の領海侵入が常態化している現状について「中国は、何年かかってもいいから尖閣を乗っ取ろうという気だ。末恐ろしい」と危機感をあらわにした。

 鶴丸は23日午前5時過ぎに石垣島から出港。仲間氏のほか、竹富町議の山下義雄氏ら2人が乗船した。昼前に南小島、北小島周辺海域に着いたが、中国艦船2隻は既に待ち構えており、鶴丸を左右から挟み撃ちにするように接近してきた。
 一方、海上保安庁の巡視船は10隻近い体制で警備しており、鶴丸を警護。中国艦船による漁の妨害行為を防いだ。
 鶴丸はアカマチ以外の魚種も多く水揚げし、尖閣海域で1泊したあと24日に帰路についた。中国艦船2隻は尖閣諸島と石垣島の中間地点まで鶴丸を追ってきたという。
 仲間氏は、尖閣周辺で水揚げしたアカマチなどを提供する「尖閣食堂」を石垣島で近くオープンさせる構想を明かし「ある程度の魚のストックが必要なので、また出漁する」と話した。また「県は『基地問題は沖縄の問題、尖閣問題は国の問題』と言っているが、その認識を変えないと尖閣は守れない」と県政に苦言を呈した。

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