日本トランスオーシャン航空(野口望社長、JTA)は28日、国際線チャーター便として台湾(台北)―石垣便を運航した。国内の航空会社として初めて南ぬ島石垣空港の国際線ターミナルを使用。到着した3974便には165人(満席)が搭乗。JTAや沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)、石垣市、外資系ホテルの関係者が歓迎式を行い、入国手続きを終え到着口から出た利用客を出迎えた。
JTAはアフターコロナの規制緩和を受け急増する外国人観光客の訪日旅行(インバウンド)需要にこたえるため、今回のチャーター便を運航した。台湾観光客たちは来月1日に運航される便で台湾に戻る予定。
165人のうち、148人が旅行目的で来島。このうち、90人は外資系ホテル・クラブメッド石垣島(川平)の宿泊客。残りは個人旅行客や台湾プロ野球チーム・楽天モンキーズのチアリーダー「楽天ガールズ」たちで、到着時に記念撮影などを楽しんだ。
楽天ガールズのKiraさん、籃籃さん、宋宋さんは報道陣の取材に応じ「本場の八重山そばが楽しみ。国内をMRT(鉄道)で移動するような短時間で石垣に来ることができるので、魅力的だ」と話した。「台湾―石垣便が定期便になれば嬉しい」と期待した。滞在中は観光施設や竹富町の離島を巡り、SNSを使って八重山への旅行をPRする。
クラブメッドに家族で宿泊する母親は「子どもにとっては初めての海外旅行先が石垣になった。景色や海を楽しみたい」と嬉しそうに話した。
コロナ前もクラブメッド宿泊客は台湾―石垣便を利用していた。アフターコロナである現在、台湾人による旅行需要が回復する可能性は高い。
ただ、台湾―石垣間の定期便運航には、空港の受け入れ体制の強化や石垣市民が台湾を訪れる需要の喚起が必要となる。
OCVB海外プロモーション課の恩田悟主査は「台湾で11月初旬に旅行博が行われるので、OCVBは八重山ビジターズビューローと一緒に出展する。今年度のプロモーションテーマは『島旅』。地元事業者と八重山諸島のプロモーションを行いたい」と力を込めた。