新博物館建設へ準備室 中山市長、来年度設置 石垣市

 石垣市立八重山博物館の老朽化と狭隘化が進んでいる問題で、中山義隆市長は27日、新博物館建設に向けた準備室を庁内に設置すると表明した。来年度、部局横断的な組織としての設置を目指す。新博物館建設計画は財源確保が課題となり、進ちょくが滞っているが、市に専任部署が設置されることで、事業化に向けた動きが加速しそうだ。
 27日から県立博物館・美術館で始まった「沖縄の染と織の至宝」展で、開会セレモニーに出席した中山市長は「新博物館の建設に向け、準備室の設置を進めている」と述べた。セレモニー後の取材に対し、財源確保を含めた検討作業を加速化させる考えを示し「できるだけ早期に新博物館を建設したい」と意欲を示した。同展に収集品を提供した桃原用昇氏が、将来的に収集品を石垣市に寄贈する意向を示した上で、新博物館の建設を強く求めていた。
 市は1998年に「新石垣市立八重山総合博物館(仮称)基本計画」、2015年に「新石垣市立八重山博物館(仮称)基本構想」を策定したが、財源確保が最大のネックになり、事業が進まないまま現在に至っている。
 関係者から建設計画の再始動を求める声が高まったことを受け、市は2021年5月~10月に新博物館建設検討有識者会議(石垣博孝会長)を4回開催し、同年11月に提言を受けた。提言では、市への要望事項として、事業を推進する準備室の早急な設置、財源確保に向けた国などへの早急な要請活動実施が盛り込まれた。しかし22年度、23年度とも準備室設置は見送られていた。

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