米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設を巡り、国が設計変更申請の承認に向けた代執行訴訟を起こしたことに抗議する「国による代執行を許さない!デニー知事と共に地方自治を守る県民大集会」が5日、Agreドーム北谷(北谷町)で開かれ、約1800人(主催者発表)が参加した。最高裁判決に従わず、申請の不承認を貫く姿勢を示したことで厳しい批判を受けている玉城デニー知事は「私が皆さんに代わって矢面に立つ。やりや矢のような言葉が飛んで来ても、私はしっかり受け止める」と述べ、移設阻止へ不退転の決意を表明した。
集会を主催した「辺野古新基地を造らせないホール沖縄会議」共同代表の稲嶺進氏は「政府は代執行という禁断の刃を抜いてしまった。その刃は沖縄の民意と地方自治、ウチナーンチュのチムグクル(心)を真っ二つに切り裂く悪魔の刃だ」と政府を糾弾。「われわれ県民の総力を挙げて知事を支えよう」と連帯を求めた。
若者を代表してあいさつした神谷みゆきさんは「玉城知事は大きな圧力に負けない強いリーダーで、すごい。知事を一人にしてはいけない」と呼び掛けた。県議与党会派を代表して仲村未央県議は「政府が、いくら鬼の首を取ったように(最高裁)判決をかざしても、軟弱地盤は消えてなくならない。今度は知事を支える私たちの出番だ」と声を張り上げた。屋良朝博衆院議員、伊波洋一参院議員も知事への支援を訴えた。
玉城知事は、今後も政府に対話を要求する考えを示した上で「ウチナーンチュは、ここぞという時は一つになる」と改めて県民に支援を要請した。
参加者全員で「玉城知事と共に沖縄とこの国の未来を担う子や孫たちのために最後まで奮闘する」と誓う集会アピールを採択し、ガンバロー三唱で気勢を上げた。