与那国町は4日、ハリウッド映画制作会社ワーナー・ブラザースの最新作「アクアマン/失われた王国」(来年1月12日公開)の舞台になっている海底都市アトランティスと「姉妹都市」提携するイベントを開催した。映画は架空の海底世界を舞台にした作品であるため、特徴的な海底地形を持つ与那国島とのタイアップが実現した。久米島出身のお笑いタレント・小島よしおさんがアンバサダーを担当。糸数健一町長と共に会見し映画をPR。世界初となる海中と陸上の双方で調印が行われた。
「アクアマン」は、2019年に全世界69カ国で公開された海底世界のアトラクション映画。海中の戦闘シーンをCG技術で表現し、日本でも絶賛され、興行収入16億3000万円、観客動員数111万人を超す大ヒットを記録した。今回、与那国町は続編となる作品の舞台と「姉妹都市」を締結した。
与那国島は、波浪などの影響で海底が変化し巨大構造物のように見える「与那国島海底地形」を有する。階段状の壁を思わせるため、人工物とうわさされ「海底遺跡伝説」が今も残る。「伝説のアトランティス大陸」を想像させるため、世界中のダイバーが憧れるダイビングスポットとなっている。
3日にワーナーのスタッフがダイビングで海中の海底地形を訪れ、調印パネルにサイン。翌4日に陸上の与那国町観光協会で糸数氏もサインし「海底アトランティス姉妹都市提携」を締結した。
糸数氏は会見で「海中と陸上で『姉妹都市提携』を締結できた。与那国島が映画『アクアマン』とゆかりのある正式な地になったことは誇り」と胸を張った。「海と大自然に囲まれた与那国島は、文化や歴史、その全てがユニーク。映画やドラマのロケ地にもなった。世界中の皆さまも満足していただける」と海外観光客にも来島を呼びかけた。
小島さんは「海底遺跡は壮大で美しく、多くの生き物たちが共存している」と驚嘆。作品のロケ地やモデルになった場所をファンが訪れる「聖地巡礼」で「世界中からアクアマンのファンが遺跡を訪れ、島の魅力を知ってもらえれば」と与那国島をPRした。