第一航空株式会社(大阪府)は8日、新石垣空港と波照間空港を使った訓練飛行を開始した。来年1月に2空港を30分以内で結ぶ路線で小型旅客便の運航開始を目指す。週3便(月、水、土)で、午前中に2空港間を往復。波照間島民や観光客の利用を目指す。石垣―波照間路線は2007年に琉球エアコミューター(RAC)が撤退。路線が復活すれば17年ぶりとなる。
第一航空は、カナダ製の小型プロペラ機「バイキング社製DHC6―400型」を旅客機として使用する。現在、那覇―粟国路線を週3便で運航している。新石垣―波照間路線を就航した場合の最大乗客数は14人を予定。
予定するフライトプランでは、午前9時半頃に新石垣を離陸し、同10時に波照間着。同11時半に波照間を離陸し正午までに新石垣に戻る予定。月、土曜日は新石垣に戻った後、午後からは多良間空港にも向かう予定。法令上は不定期便として扱われ、運航スケジュールなどを柔軟に変更が可能。
波照間空港で行うグランドハンドリング(地上作業)や、保安検査は第一航空の職員が担当する。航空機には乗客とパイロットに加え、同職員も搭乗する。
8日の訓練飛行では、午前9時50分に新石垣を離陸し同10時13分に波照間に着陸。同15分頃に駐機場に到着した。パイロットのほか、運航部の湊千尋部長や社員、整備員が搭乗。波照間に到着後は、空港事務所内で各設備の確認などを空港事務所の職員と共に行った。
第一航空は9日、新石垣―多良間の訓練飛行も行う予定。今月中、再び波照間にも機材を飛ばし、地上係員の慣熟訓練などを行う予定。
湊部長は「島民の皆様は長い間、就航開始を待っていたと思う。予定どおり訓練飛行を成功させることができた」と自信を見せた。島民には日常的に利用してほしいと期待。新石垣から波照間に空路で直行できるため、「観光客の利用促進も図りたい」と展望を語った。
第一空港による新石垣―波照間の運航は、昨年4月末から開始する予定だったが、訓練中のトラブルで延期されていた。