空港・港湾の機能強化を 市長が防衛相らに直訴

要請書を木原防衛相(中央)に手渡す中山市長(右)と西銘衆院議員=19日、防衛省(市提供)

 石垣市の中山義隆市長は19日、防衛省で木原稔防衛相と面会し、新石垣空港と石垣港の機能を早期に強化するよう要請した。具体的には台湾有事を想定し、空港の滑走路延長とエプロン(駐機場)の拡充、台湾基隆港との定期航路開設を見据えた港湾機能強化の調査実施などを求めた。
 要請書では台湾有事で住民の島外避難が必要となった場合、滑走路が2000㍍しかない新石垣空港では、一度により多くの乗客を乗せられる大型機の離発着が十分に行えないと指摘した。
 加えて、台湾北部にあり貿易や物流の重要拠点である基隆港と石垣港の定期航路開設に向けた調整が本格化しているとして、国の支援を求めた。
 新石垣空港は県管理、石垣港は市管理となっている。市によると木原防衛相は台湾との定期航路開設について「観光の観点から面白いのではないか。ぜひ観光と結び付けて進めてほしい」と応じ、港湾整備に向け今後調整する考えを示した。
 自見英子沖縄担当相は「沖縄の離島の港湾は経済活動もそうだが、国民保護でも重要な意味を持っている。市長の問題意識は大変ありがたい」と応じた。中山市長は台湾との定期船について、サイドランプ整備の補助を求めた。
 村井官房副長官は要請内容について「経済的にも安全保障上も重要」と支援する考えを示した。

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