五穀豊穣と地域の安寧祈願 白保種子取祭、馬も疾走

「カタバル」では人馬が「ンマガミチ」を疾走。地域住民が見守った=8日早朝、白保のオーセ前

 今年の五穀豊穣と地域の安寧を祈願する石垣市白保の種子取祭が8日早朝、同地区で行われた。真謝、波照間、嘉手刈3御嶽の神司がオーセ(拝所)で願いを捧げた後、午前7時ごろからオーセに面する通り・白保公民館の指定文化財「ンマガミチ」を馬が駆ける「カタバル」が行われた。

 祈願には、真謝御嶽の石川ときさん、波照間御嶽の迎里三千枝さん、嘉手苅御嶽の大城美由紀さん、計3人の神司や白保公民館の前盛善宣館長たちが参加。午前6時すぎからオーセ内で祈りを捧げた。
 カタバルは、石垣島カタバル馬愛好会の馬10頭と会員によって行われた。うち2頭が与那国馬。午前6時半ごろから、白保地区内を走り、邪気を払った。午前7時過ぎの日の出を前に、しらほサンゴ村とオーセの間を通る「ンマガミチ」を人馬が疾走。地域住民が見守る中、複数回駆け巡った。
 自らも騎乗した前盛館長は、能登半島地震に触れ「新年早々、自然災害が起こった。八重山でも、いつ起こるかわからず心配している。平和だから続けられる行事だ。次世代に継承したい」と力を込めた。
 カタバルは午前8時までに終了した。愛好会による乗馬体験会も行われた。保護者が馬に乗った子どもを撮影し楽しんだ。
 数人の地域住民も小柄な沖縄の馬に乗った。移住者の松元杏菜さん(25)は「普段触れることがない馬に乗れて楽しかった」と感想。「石垣は伝統文化が地域に根付いている。地震が起こり、海外では戦争が続く。平和を祈りたい」と話した。

関連記事

八重山日報公式 X(Twitter)

フォローする

ユーグレナ シルバー人材センター たびらいレンタカー ecovillage アイン薬局 ひとし眼科 嶺井第一病院 とみやま耳鼻咽喉科 ヒデ整形クリニック
ページ上部へ戻る