2024年JA石垣牛枝肉の初セリが12日午前、八重山食肉センターで行われ、17頭が出品された。販売総額は2505万4575円。一頭当たりの平均価格は147万3799円(前年比1万2066円減)、1㌔当たりの平均単価は3115円(同311円減)となった。
1頭当たりの最高額は、枝肉総重量が557㌔の黒毛去勢で、販売単価3500円の194万9500円だった。
出品されたのは、黒毛雌5頭、黒毛去勢12頭で等級はA5が12頭、A4が3頭、B5が2頭で上物率は100%だった。コロナ禍による価格高騰対策で昨年まで設けられた上限額は撤廃された。
JA石垣牛肥育部会の上江洲安生部会長は「高値がついて良かった。牛肉消費の低迷は続くが、地産地消を大事にして輸出に力を入れたい」と力を込めた。他の生産地から流入する牛肉との価格競争もあると上江洲部会長。消費者ニーズも変化していると分析し「高級肉よりも、健康志向で赤身の人気が上がっている。市場に合わせた牛づくりをしたい」とした。
市が力を入れる石垣牛の海外輸出について、「大賛成。台湾が一番近い。と畜して送りたい。直行便が就航すれば流通が活発になる。既に問い合わせもある」と自信を見せた。
JAおきなわ八重山地区本部の石垣信治本部長は、市による海外輸出促進に感謝。「飼養頭数は増えている。石垣島の最高級特産物は石垣牛だ。今年も魅力を伝えていきたい」と力を込めた。
中山義隆市長は観光が盛り上がることで石垣牛の需要も高まるとして「関係機関と緊密に連携し畜産農家を後押ししたい」と強調した。枝肉重量の増加は重要な改良目標とし肥育部会や生産農家の尽力に期待した。