県八重山事務所がまとめた2023年の八重山入域観光客数は119万7163人(前年比30・4%増)となり、過去最多だった2019年(148万2153人)に対し、約8割の水準まで回復した。年間の入域観光客数が100万人台になるのは19年以来、4年ぶりで、新型コロナウイルス禍の影響から立ち直りの兆しが鮮明になった。
県は全国旅行支援などの需要喚起策、修学旅行の回復、クルーズ船の再開などを観光客増の要因に挙げた。
年間の観光消費額推計は989億6000万円(同16・3%増)で、19年の約982億人を上回り、過去最高となった。
入域観光客数のうち、国内客は114万520人(同24・2%増)で、県外、県内路線とも前年を上回った。前年ゼロだった海外客は、3年ぶりにクルーズ船が就航したことを受けて5万6643人になった。
市町別では、石垣市118万124人、竹富町83万5732人、与那国町4万3666人になった。
県は24年の入域観光客数について「当面の間、回復基調が維持されると見込まれるものの、引き続き円安や物価高等による影響を注視していく必要がある」としている。