【那覇】21日投開票の那覇市長選挙に立候補を表明している現職の城間幹子氏(67)と、新人で県議の翁長政俊氏(69)=自民、公明推薦=による公開討論会が3日、市内で開催された。城間氏は「1期目に公約で掲げたことの着手率は96%」と4年間の実績をアピールし、立候補の理由については「策定に携わった第5次那覇市総合計画の政策や施策に、これからも全力で取り組みたい」と述べた。翁長氏は「市民に向けた最大のサービス産業が市役所だが、城間市政で市民サービスは著しく劣化した。私はそのような状況を打開したい」と訴えた。
城間氏はこれまでに、協働によるまちづくりのもと、女性ならではの視点できめ細やかな施策にシフトしてきたと強調する。LGBTを含む性的マイノリティに対する理解の促進、待機児童の解消、高齢者の支援、経済振興などを推進してきたと実績を列挙した。
経済政策については「那覇市の成長可能性を着実な経済成長につなげるべく、経済振興政策を市政の重要な柱に位置付けて各種施策を展開してきた」と主張。今後は「市政100周年を迎える那覇市の風格に厚みや高みを加えながら、新たな礎を築きたい」とした。
翁長氏は、那覇市は2年前に給食費を値上げし、医療費の無償化も6歳未満まで。他の市町村との格差が広がっているなど、数々の城間市政の問題点を指摘する。その上で「これらの状況をぜひ改革し、経済政策を充実させたい」と意気込む。
全国最悪だと言われる那覇市の交通渋滞については、「物資の輸送や観光客の移動にも深刻な影響が出ていて、経済的に大きな足かせになっている」と述べ、改善に意欲を見せる。モノレールの延伸や輸送能力の向上、鉄軌道の整備の実現も視野に入れているという。