在日米海軍・第7艦隊所属のミサイル駆逐艦「ラファエル・ペラルタ」が11日午前9時前、石垣沖に停泊した。米軍の乗員の休養と補給を目的としているが、石垣市の尖閣諸島周辺を日常的に航行する中国をけん制する狙いがあるとみられる。
ラファエル・ペラルタは午前7時過ぎに石垣島に近づき、午前8時40分頃までに、石垣島と竹富島の間にある「検疫錨地」に停泊した。
スティーブン・D・ザクタジュニア艦長は報道陣に対し「本艦の寄港は地域の安定と平和を維持する私たちのコミットメント(責任)の体現だ」と説明。先島諸島に初めて艦艇を展開させた意義を強調した。
乗員らは私服姿で同日午前中に代理店のテンダーボート(支援艇)で新港地区のクルーズバースに上陸。用意されたバスに分乗して市内へ買い物や休養に向かった。
中山義隆市長は9日、「法的に止める理由がない」として、クルーズバース利用を許可していた。
クルーズバース周辺では反対派の市議や市民、活動家ら約20人が11日午前9時ごろから「今すぐ出ていけ」「来るな」などと大声を上げたほか、乗員の乗ったバスの通行を妨害するなど抗議活動を行ったが、大きな混乱はなかった。
同日午後には、八重山防衛協会やJCなど複数の団体が順番に乗艦。艦内セレモニーが行われ、ザクタ艦長や幹部と交流した。