船とバスのタッチ決済導入 クレカ1枚で移動可能に 全国初の取り組み

バスのタッチ決済のデモを行う琉球銀行の川上康頭取=19日、ユーグレナ石垣港離島ターミナル

 八重山エリアの公共交通機関(路線バス・船舶)でクレジットカード等のタッチ決済による乗車・乗船サービスが19日、八重山エリア全域で一斉導入された。チケットは買わなくとも、タッチ決済対応のクレジットカードや同カードが設定されたスマートフォン等で乗車・乗船が可能で、観光客や地元民の利便性向上が図られる。特に日本の通貨を持たないインバウンド客への対応やクレジットカード利用による消費動向などのデータ集積により観光政策に反映されることが期待される。エリア内すべての公共交通機関へのタッチ決済導入は全国初の取り組み。

 導入されるのは東運輸㈱、有限会社カリー観光の各種バス、有限会社安栄観光、八重山観光フェリー株式会社の船舶に専用リーダーを設置。昨年4月には西表島交通㈱にも導入されている。
 これにより石垣空港からユーグレナ石垣港離島ターミナル、竹富町の離島までをキャッシュレスでスムーズに利用が可能に。クレジットカードブランドも各種に対応。乗船券購入の混雑緩和も期待されている。
 離島ターミナルで行われたお披露目会で、中山義隆石垣市長は「旅行者のみならず地元の皆さまにも大変大きな利便性をもたらしてくれる」と歓迎。前泊正人竹富町長は「域内でのスムーズな移動を実現できる」と期待感を示した。
 交通事業社を代表して東運輸の松原栄松社長は「陸上、海上の移動をすべてタッチ決済で完了する素晴らしい環境になり、我々業者も待ち望んでいた」と一斉導入を喜んだ。
 各業界の連携など、旗振り役をつとめた琉球銀行は県内のキャッシュレス化に積極的に取り組んできた。
 川上康頭取は「日本初の取り組みが八重山から始まったことは意義深い。このスキームを今後離島の船舶事業社に展開していきたい」と展望を語った。
 来年度には西表島の仲間川クルーズ船、由布島の水牛車にもタッチ決済システムを導入していくという。

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