石垣海上保安部(中田光昭部長)所属の巡視船2隻が21、22の両日、石垣島北端の平久保崎灯台沖約30㌔の海域で射撃試験を実施した。参加したのは先月22日に新しく配備された巡視船「やえやま」「はてるま」の2隻。
「やえやま」は40ミリ機関砲、「はてるま」は30ミリ機関砲をそれぞれ装備している。
射撃試験が行われた当日、平久保周辺の住民は大砲の発射音のような音を聞いた。23日には同地域が校区だった平久保小学校・ひらくぼ幼稚園の閉校閉園式が同校で行われており、出席者の中には射撃音に驚いた人もいた。
海保は同庁のホームページで事前に射撃試験の実施を「航行警報」として公表した。担当者は「公表した通りで、新しく配備した船なので職員の慣熟訓練も兼ねて射撃訓練を行った」とした。
平久保周辺の地域住民は「『北側の沖合で白い船を見た』という人もいた。音がした海域は尖閣諸島の方向でもある。何かあったのかと不安だった」と話した。台湾有事の懸念もある中、海保には「訓練をするなら、市民にも分かりやすい方法で周知してほしい」と求めた。
2隻は先月22日に石垣海保に配属された新造船。今月9日には関係者が出席した就役披露式・船内見学会も開かれた。