自民党総裁選に立候補する小林鷹之前経済安全保障相は5日、石垣市を訪れ、有事に備えて市が整備するシェルター予定地などを視察した。尖閣諸島を抱え、台湾に近い石垣市を訪問することで、首相に就任した場合、安全保障や離島振興に取り組む意欲をアピールする狙いがあると見られる。
小林氏は市役所で報道陣の取材に応じ「国境に近い離島の安全保障上の重要性を改めて肌で感じた。国境を守るために、国としてしっかり離島を支援する必要がある」と強調した。
安全保障政策について「防衛力を抜本的に強化し、自国を守り抜く意思と能力を高める」と述べ、日米同盟を基軸に、多国間の連携を進めていく考えを示した。
離島振興に関し「離島住民の暮らしをさらに豊かにし、産業をさらに活性化するため、国としてまだやるべきことがある」と述べた。
この日は陸上自衛隊石垣駐屯地、石垣島製糖の工場も見て回った。市役所では市職員から、隣接地に整備する防災公園の地下にシェルターを整備する計画について説明を受けた。
中山義隆市長とも面談。中山市長は「市民が安心して住み続ける市をつくらないといけない」と述べ、子育て支援、輸送コスト軽減、児童生徒の派遣費支援などを要望した。