県議会(中川京貴議長)では8日の9月定例会一般質問で石垣市区選出の大浜一郎氏(自民)が登壇した。先島諸島の安全保障環境が厳しさを増していることを受け、玉城デニー知事に対し「中国に対し地域の平和に対する沖縄県民の懸念を伝えるべき」と要請した。玉城氏は「国と国との外交では、信頼関係の構築、対話による関係向上に努めてほしい」と述べるにとどめた。
大浜氏は「中国は、琉球が中国に属したとする歴史修正も行っている。知事の中国に忖度(そんたく)した態度は利用される」と非難した。
有事を想定した住民避難計画について大浜氏は「他県は住民受け入れについて、具体案を作成している。知事が自ら出向いて、住民避難を要請するのが筋」と訴えた。
シェルター建設計画について玉城知事は「地域の方々からはさまざまな意見がある。(国、自治体は)丁寧な説明を行い、十分な理解を得た上でシェルター建設を進めることが肝要」と答弁した。
県発注公共工事における物価スライドの運用と、離島地域特有の事情による経費対応について土木建築部の前川智宏部長は「物価の急激な変動に基づく工事請負代金額の変更について、スライド条項を活用する。2023年度は15件で対応した」と答弁。
離島の工事で遠隔地から労働者を派遣する場合に必要な旅費・宿泊費の追加分費用について、「同年度は先島で計22件が適用対象だった」と報告した。