防衛省・自衛隊と在日米軍などが参加する日米共同統合演習「キーンソード25」が23日、始まった。来月1日まで、全国の自衛隊関連施設などで実働演習が行われる。同日、石垣駐屯地では陸自や米海兵隊の車両が敷地内に展開され、与那国駐屯地には、米海兵隊のオスプレイが飛来した。在沖米軍トップのロジャー・ターナー海兵隊中将も石垣を視察した。
期間中、八重山では、石垣・与那国両駐屯地や各港湾、空港を使って自衛隊と米軍が訓練を行う。
石垣では陸自が12式地対艦誘導弾、03式中距離地対空誘導弾を、米海兵隊が高機動ロケット砲システム「ハイマース」、多機能レーダー「TPS80」を、それぞれ運用。12式と「ハイマース」、「TPS80」で対艦、03式で対空の、各戦闘訓練をシミュレータを使って実施する。模擬射撃で、非実射。陸自約200人、米軍約230人がそれぞれ参加予定。
28日午前には、特定利用港湾に指定された石垣港(K岸壁)で、海自のタンカー「油槽船・YOT01」(呉所属)が「りゅうせき」の配管設備の使用可否などを検証する。同船は27日に寄港する見通しだが、燃料補給を行う予定はない。
石垣駐屯地と新石垣空港を使った患者の治療・後送訓練も行われる。陸自オスプレイを使用した沖縄本島への患者空輸を演練する。
与那国島では、26日に防災訓練を予定。駐屯地で救護訓練や日米のオスプレイを使った島外後送訓練などを行う予定。既に、陸自は22日に、米海兵隊は23日にオスプレイを初飛来させ、現地確認や各種調整を行った。陸自は約80人、米軍約110人がそれぞれ参加予定。
このほか、「キーンソード25」では、通信や電磁波、補給、部隊移動などの訓練を予定。訓練の一部は既に実施された。
23日、石垣駐屯地では、12式や03式、「ハイマース」、「TPS80」などが展開。関連する車両も配置された。
ターナー中将は、午後2時半ごろに新石垣空港に到着した米海兵隊の専用機「ガルフストリーム」に乗り、午後3時ごろ石垣を離れた。石垣駐屯地などを視察したと見られる。視察には、米海兵隊の関係者約20人が随行した。