キーンソード25、与那国でも 糸数町長は駐屯地を訪問 荒井総監、ターナー中将と面会
今月23日から来月1日までの日程で行われる日米共同統合演習「キーンソード25」を視察するため、与那国町の糸数健一町長は26日、同駐屯地を訪問。陸上自衛隊西部方面総監(九州・沖縄地域の陸自トップ)の荒井正芳陸将と、米軍第3海兵遠征軍(在沖米軍トップ)のロジャー・ターナー中将も視察し、3者面談を行った。
荒井氏とターナー氏は共に今夏に行われた陸自と米海兵隊による合同訓練「レゾリュート・ドラゴン」を視察。与那国駐屯地を訪れ、報道陣の取材に応じ、日米同盟の意義を強調した。両氏がそろって同駐屯地を視察したのは今年で2回目と見られる。
26日は与那国町で日米のオスプレイを使った患者後送訓練が予定されていたが、沖縄本島の天候が悪化したことを理由に、自衛隊と米軍は午前のフライトをキャンセル。予定していた報道公開も中止になった。
ターナー氏は午前10時半ごろに米海兵隊の専用機で与那国空港に到着。荒井氏は事前に駐屯地に入っており、同氏を出迎えた。
糸数町長も午前中に駐屯地に入り、2氏と合流。30分から1時間ほど面談したと見られる。
終了後、糸数氏は報道陣の取材に応じ「2氏には以前にも会っている。今回の来島を知り、あいさつした」と説明。訓練の様子は見ていないとした。
キーンソード25について、糸数氏は「しっかり訓練をしてほしい。自衛隊だけでは抑止にならない。与那国は最前線だ。台湾海峡で問題を起こさないための訓練だ。政治生命をかけて応援する」と評価。軍事拡大を進める中国に危機感を示した。
来年予定される町長選への出馬については「私は一期入魂だ。発言できる立場にはない」とした。
自衛隊は26日午後1時半ごろ、空自の輸送機「C130」を与那国空港に飛来させ、別の患者後送訓練を実施。陸自の衛生担当者が同機に患者を搬送する手順などを確認した。
荒井氏は午後2時すぎの民航機で、ターナー氏は午後3時ごろに再び飛来した専用機で午後4時ごろに、それぞれ与那国を離れた。