玉城デニー知事は15日の定例記者会見で、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に反対する「オール沖縄」勢力が誕生して10年となることに関し問われ「今回の衆院選でも1、2区はこれまでの議席を維持できた。全国でも社民、共産の議席を持っているのはここ(沖縄)だけだ。『オール沖縄』を支援する県民の考え方は変わっていないことが証明されている」と述べた。
「オール沖縄」について、オスプレイ配備反対、辺野古移設反対を訴える「建白書」の実現を目指し、保革を超えて多種多様な団体で構成される勢力と定義。「建白書の考え方に関しても、県民はそれを諦めたり、失望感を広げてしまったとは言えない。『オール沖縄』への期待も、県民からは引き続き持たれていると受け止めている」と強調した。
県内の市長選や県議選で「オール沖縄」勢力の敗北が続いている現状に関しては「地域課題、議員構成、候補者の年齢、経験など、さまざまなことが有権者の判断につながっていく。それはしっかり受け止めたい」と、それぞれの選挙の個別事情によるとの見方を示した。
16日は2014年の知事選で翁長雄志前知事が初当選し「オール沖縄」県政が誕生して10年の節目だった。
「オール沖縄」勢力は翁長、玉城の両県政を支えてきたが、6月の県議選で大敗し、少数与党に転落。10月の衆院選では、2選挙区で自公と「オール沖縄」勢力が2議席ずつ分け合い、現状を維持した。