外交だけで国守れず 尖閣問題、早稲田大でシンポ

シンポジウムを見守る参加者=22日、早稲田大大隈記念講堂(提供写真)

 「尖閣諸島と国防」をテーマにした早稲田大学国策研究会(藤井雄太代表)創立80周年記念大会が22日、早稲田大(東京都)の大隈記念講堂で開かれた。ジャーナリストの葛城奈海さんをコーディネーターに、尖閣諸島を守る会代表世話人で石垣市議の仲間均氏(75)ら6人がパネリストとして登壇し、尖閣諸島問題の現状について意見交換した。
 パネリストは仲間氏のほか、田母神俊雄元航空幕僚長、一般財団法人安全保障フォーラムの矢野義昭会長、自民党の佐藤正久参院議員、国民民主党の橋本幹彦衆院議員、南西諸島安全保障研究所の奥重治所長。
 シンポジウムに先立つ奥所長との対談で尖閣周辺海域に出漁している仲間氏は「海保に守られながら漁をしているのは日本だけ。中国艦艇の領海侵犯をこのまま許してはならない」と強調。専守防衛による抑止力で日本の領土、領海を守ることが重要と国の積極的な対策を求めた。
 シンポジウムでは「外交だけでは国は守れない。最終的には力による抑止力が必要」と述べ、今後の活動への支援を呼び掛けた。
 田母神氏は「現状では尖閣諸島を守る日本に不利な状況。事なかれ主義では尖閣は守れない。米国が頼りにならないので、日本の国は日本が守るという意気込みが重要」と訴えた。
 佐藤氏は「中国が尖閣は台湾の一部だと主張している中で、台湾有事は日本の有事」、矢野氏は「日本は軍隊を尖閣に配備すべき」と述べた。
 藤井代表は「仲間氏の活動に感銘した」、葛城さんは「仲間氏は防人として活動している」と仲間氏を評価した。
 冒頭、仲間氏の活動を支援している林弘明氏が登壇し「最前線で中国の艦艇と対峙し、命を懸けている仲間氏の活動を知ってもらいたい」と呼び掛けた。

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