石垣市の台湾視察団が現地企業から高額な接待を受けた疑惑があるとの沖縄タイムスの報道に対し、石垣市が抗議と訂正を申し入れた件で、沖縄タイムスは17日、石垣市に「報道に問題はない」とする回答文と抗議文を送付した。同社が18日発表した。
磯野直社会部長名での回答文では、同社が飲食店のメニューの品書き、写真を入手した上で、店舗の当事者に取材したとしており「事実誤認や誤解を招く報道が含まれているとは考えていない」と主張。訂正や謝罪記事掲載には応じないとした。
報道の理由に関しては、市と現地企業が利害関係者に当たらないとする市の主張は根拠が定かでないとした。
刑事訴訟法と行政法の有識者も「接待が見返りを期待した賄賂と判断されれば、収賄罪の適用を受けてしまう危うい事案」などの見解を示しており、報道はそれも踏まえた上での判断と説明した。
赤嶺由紀子編集局長名での抗議文では、中山義隆市長が市議会で同紙の報道について「偽証、捏造。石垣市側の名誉を傷つけ、相手側にも不愉快な思いをさせた」と答弁したことに「弊紙の名誉・信頼を著しく傷つけるもので、とうてい見過ごすことはできない」と撤回を求めた。