万博で「世界に西表PR」 竹富町、ヤマネコ像お披露目

制作した瀬戸優さん(右)も参加し万博に展示するイリオモテヤマネコ像がお披露目した=17日、竹富町役場

 2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)におけるフランスパビリオンの展示作品「イリオモテヤマネコ像」が17日午後、一足早く竹富町役場でお披露目した。像を制作した彫刻家の瀬戸優さんも参加し、公開イベントが行われた。像はフランスパビリオンの設営状況に応じて返却されるまで、竹富町役場1階展示スペースに展示される。

 フランスパビリオンでは日本との共同展示企画の一部に「生物多様性」をテーマとした展示企画を立案。そこで世界自然遺産にも登録されている西表島を有する竹富町に展示の協力依頼があり、そこから竹富町が野生動物を専門とする瀬戸さんに国の特別天然記念物で絶滅危惧種にも指定されている「イリオモテヤマネコ像」の制作を依頼した。
 半年の期間をかけて、イリオモテヤマネコをモチーフとした作品が完成し、この日竹富町役場で一足早くお披露目となった。
 作品はイリオモテヤマネコが野生動物として夜間に獲物を探して歩き回る様子からイメージを膨らませ、「夜の森にて」とタイトルを名付けた。材質は銅でつくられ、耐水性のある塗料で彩色。ロウでコーティングして屋外でも耐えられる塗装を施している。重さは8㌔ほど。
 前泊正人町長は「世界自然遺産に登録された西表島を日本だけでなく世界各国へPRする場になると思う。象徴としてイリオモテヤマネコの像が多くの人の目に触れて竹富町を知るきっかけになってもらえれば」と期待した。
 制作者の瀬戸さんは「日本を代表する絶滅危惧種でもあるイリオモテヤマネコを制作できることは名誉なこと。普段出会うことが出来ない動物と彫刻をつくり同じ空間の中で出会えることは喜びで、彫刻の最大の魅力の一つと感じている」と強調。
 作品を通じて観覧者には「絶滅危惧種に対して理解を深めてもらい、美術家としては、はかなくも美しいときめきを作品から感じ取ってほしい」と呼び掛けた。

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