与那国町の糸数健一町長は22日、中谷元・防衛相との面談後、報道陣の取材に応じ、中谷氏に求めた比川新港(仮称)の整備について「厳しいかもしれないが、私の希望としては、それだ。島の発展のために、新しい港湾が必要だ」と強調した。町は比川新港と与那国空港の特定利用空港・港湾指定を求めている。
糸数氏は昨年末、取材に対し「国に意思があり、県も協力する場合、私が町長在任中なら『お願いします』と求める。説明責任も果たす」と明言。一方「最初は、比川の方々から出た話だ。民主党政権時代、当時の町長に議員だった私も同行し国に振興策を要請した。その際、国土交通省の港湾課から青写真を見せられた」としていた。
シェルター整備については、「町の立場ではできるだけ高率補助でお願いしたい」と強調。国民保護の観点でも必要だと訴えた。
与那国駐屯地への地対空ミサイル部隊の配備を巡り、国は来年度中の用地取得を目指すが、糸数氏は「大臣から話はなかった」と説明した。
14日に石垣市で開かれた「尖閣諸島開拓の日を祝う宴」で「一戦を交える覚悟」と発言した真意を問われ、「今の日本国民に一番欠ける部分」と強調。他国に攻め込まれた場合に戦う覚悟を聞かれたアンケートで「戦う」と答えた人が我が国では13・2%だったと問題視した。