旧正月の29日、黒島東筋支会(又吉清眞支会長)が恒例の旧正月行事を黒島伝統芸能館前広場で開催し、多くの島民や郷友会メンバーらが五穀豊穣と無病息災を祈った。大綱引きでは北と南に分かれ、約70人が力いっぱいに綱を引き合った。
同行事は午後2時過ぎ、祭りの開始を知らせるドラを鳴らしてスタート。御嶽での祈願を終えた又吉恵美子神司の到着後、島民らは南北の道路沿いに分かれ、「正月ユンタ」を唄い、新年を祝った。
ツナヌミンが始まり、又吉大智さん(32)、智生(ともい)さん(30)兄弟が迫力ある闘いを演じ、来場者から拍手が送られた。
大綱引きでは南北合わせて約70人が参加し、熱戦を繰り広げた。北が勝つと豊漁、南が勝つと作物の豊作といわれ、北が勝利。今年の豊漁が約束された。大綱引き後は、ミルクの神が登場。五穀の種子を手渡した。
又吉支会長は「天気にも恵まれ、ツナヌミンで息子2人、ミルクの袖持ちで孫も参加してくれ有意義な旧正月となった。ことしは巳年でもあるので牛の値段も高い値に脱皮してもらいたい」と願いを込めた。
このほか、前泊正人町長(代読・新城賢良税務課長)、宮城みゆき公民館長、黒島小中学校の北田憲司校長の来賓祝辞もあった。
来夏世の豊作を祈願して乾杯し、郷友の当山喜一郎さんが「牛に良い値段がつき、島がますます栄えるように」と願いを込めて万歳の音頭を取った。