陸域からサンゴ保全考える 本島在住者が石垣でツアー

カンムリワシのエサ場近くの広場の整備を体験した参加者ら=24日、あやぱに農園

 「石垣島のサンゴ礁白化現象を一緒に止める!島の海~畑~山でサンゴにやさしい取り組みを応援するボランティアツアー」(主催・沖縄県)が23日から3日間の日程で開催されている。離島が抱える困りごとを沖縄本島在住者と一緒に解決に向けて取り組み、観光より一歩深い島民との交流や島の関係人口を創出することを目的とした取り組み。今回のツアーでは3日間で陸域からサンゴ礁保全を考えるプログラムが用意された。

 24日午前には石垣市字石垣のカンムリワシの営巣場所にほど近いあやぱに農園で、カンムリワシのエサ場づくりを体験した。農園にはカンムリワシや渡り鳥が訪れるエサ場としての水場だけでなく、鳥が集まる憩いの森があり、カンムリワシが生息している土壌や農園を50年ぶりに復活している取り組みなどを紹介。参加者8人はトロピカルカーペットグラスやリュウキュウバライチゴを移植する作業を手伝った。
 名護市から訪れた東美里さんはダイビングや海が好きで石垣にも訪れたことがあり、農業がサンゴの保全につながることが学べたらと参加。「作業をさせてもらうとより一層植えた植物に愛情が沸き、1年後、2年後の将来どうなるか気になるし、いつかまた見に来たいと思えた。体験型はすごくいいなと思った」と感想を述べた。
 コーディネーターでビッグビーチの大濵之浩代表は「課題解決の手伝いをしながらサンゴのために陸域から考え行動できることは素晴らしいこと。遠くからでも島のことを思ってくれる島外の人が増えてくれたら」と期待した。
 八重山の自然を守るローカル認証を発行するコラコラもコーディネーターとして参加。事務局の花谷まゆさんは「普段の生活すべてが生態系保全につながっていることが伝われば」と期待した。
 カンムリワシの里と森を守る会の共同代表であやぱに農園を管理する東山盛敦子さんも協力した。
 前日の23日には白化したサンゴを見るシュノーケルツアーで現場を見たり、この日午後にはいらか園芸で土壌の雨水浸透機能を上げる取り組みを見学した。25日には伊野田小学校の児童らと伊野田キャンプ場に隣接する海岸でビーチクリーンを行う予定という。

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