艦船入港で自宅待機検討 全港湾、県内物流ストップも 石垣市長「業務行って」

25日午後は、接岸した船舶からの物資を搬出入する作業が平常通り行われた=石垣港

 米海軍の輸送揚陸艦サンディエゴ(佐世保基地所属)と、海上自衛隊訓練支援艦くろべの石垣港入港を巡り、全日本港湾労働組合(全港湾)沖縄地方本部は、「業務に関係ない通常とは異なる船が入る。安全を確保できない」として、県内全域の港湾で組合員の自宅待機を検討している。25日、関係者が取材に応じた。実際に自宅待機が行われた場合、県内全域で港湾の物流がストップする可能性がある。

 石垣市の中山義隆市長は25日の記者懇談会で、日米艦船の寄港に合わせて全港湾が荷役業務を停止する可能性について問われ「安全性は確保された上で入港する。荷役で労務に就く皆さんも業務の危険性はない」と指摘。「貨物の積み下ろしができなければ、住民生活に大きな影響がある。ぜひ業務は行ってほしい」と懸念した。
 両艦は26日から28日まで石垣港に入港し、新港地区クルーズバースに接岸。船員の休養と補給などが行われる予定。
 八重山日報社の取材に対し、全港湾の担当者は「ストライキではない」と強調。「港湾関係者は当事者だが、情報が共有されていない」と、行政側の対応を問題視した。
 一方、入港直前の26日朝まで検討を続ける意向も示している。実施せず、通常の港湾作業を行う可能性もある。
 全港湾は昨年3月に在日米軍のイージス艦「ラファエル・ペラルタ」が、石垣島と竹富島の間にある「検疫錨地」に停泊した際、石垣港でストを決行。島内の物流に影響が出た。

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