米海軍の輸送揚陸艦サンディエゴ(佐世保基地所属)と、海上自衛隊訓練支援艦くろべが26日の石垣入港を申請している件で、石垣市の中山義隆市長は25日「安全性に問題なければ、政治的な思惑で拒否するのは良くない」と述べ、改めて入港を容認する考えを示した。記者懇談会で報道陣の質問に答えた。
入港の目的について中山市長は「通常入港で、休養や補給だと思う。安全性に問題がないので許可した」と説明した。市港湾課によると、新港地区クルーズバースで自衛隊と米軍の艦船が同時に停泊するのは初めて。
入港の申請は自衛隊、米軍とも1月にあり、寄港時期が重なったのは「たまたま」(同課)だという。
市が入港を拒否した場合でも、米艦船は日米地位協定に基づき、通告によって寄港できる。中山市長は「『市長が許可しなければ入って来ない』という声もあるが、行政を預かる者としては法的に問題なく、安全性も問題なければ許可する」と強調した。
中山市長は、米艦船の入港が毎年続いていることの見解を問われ「通常の入港の繰り返しで、特に問題はない」と述べた。
石垣港が「特定利用港湾」に指定されたことと今回の自衛艦入港の関連について市建設部は「事前に利用計画を打ち合わせているので、円滑な利用はしやすくなっている」としたが「指定で入港の頻度が上がったとは思わない」との見方を示した。