在日米海軍の輸送揚陸艦サンディエゴ(佐世保基地所属)と、海上自衛隊訓練支援艦くろべ(呉基地所属)が2月28日、石垣港を出港した。サンディエゴは予定通り、午前10時に停泊地だった南ぬ浜町・新港地区クルーズバースを離れた。反対派の市民はおらず、抗議活動もなかった。
サンディエゴに続き、くろべも離岸。予定よりも早い午後1時50分ごろに出港した。支援員として、2人の陸自隊員が派遣され、岸壁でロープを外す作業を行った。
26日、新石垣空港には米軍機も着陸。米軍高官と思われる人物が石垣入りしている。同日夜、沖縄防衛局は、第30回防衛セミナーを市内で主催。自衛隊の制服組最上位者・統合幕僚長を務めた山崎幸二氏が防災をテーマに講演。中山義隆市長も参加したパネルディスカッションが行われている。
会場には、米軍人と思われる複数の人物が私服姿で来場。終了後に山崎氏と親しく談笑した。石垣駐屯地の中村康男司令ら自衛隊関係者も交え、交流を深めた。
沖縄防衛局は、防衛セミナーの石垣開催と日米艦船の寄港は「無関係」としている。
在日米海軍の艦艇が石垣に入港したのは3年連続。揚陸艦や日米同時での入港は、今回初。停泊時、一部の市民は両艦内を見学した。
米海軍サンディエゴと海自くろべは、2月26日午前に、それぞれ入港。反対派の市民や野党市議など約20人は午前9時ごろに同地区に集合。設定された立ち入り禁止エリアの外から、抗議活動を2時間ほど行った。
26日午前、宮古島では陸自の駐屯地に配備される電子戦部隊の車両が到着。報道によると、県内外から集まった反対派が港湾地区に集まり、県警の警告を無視して座り込みなどの抗議活動を実施。一時騒然となった。
2年前の石垣駐屯地へのミサイル・車両搬入時も、今回の宮古と同様に混乱。島外の活動家も参加し、抗議活動が行われた。
一方、今回の石垣島での抗議は、一部の参加者が拡声器を使い、日米両艦に退去するよう求めたが、大きな混乱はなかった。機動隊による強制排除も行われておらず、開始から30分で野党市議は一時現場を離れた。