参政党の神谷宗幣代表は5月29日、東京都内で八重山日報の単独インタビューに応じ、西田昌司参院議員の「ひめゆりの塔」発言に端を発する沖縄戦の歴史認識問題について「日本軍が悪いという言い方だけすると、米軍が正義になってしまう。これから基地返還を米軍と交渉しないといけないのに、その交渉も不利になってしまう」と述べた。「歴史の影の部分を教えるなら、命をかけて沖縄を守った方々のことも同列で報道しないと、本土と沖縄の心理的な分断につながってしまう」と指摘した。
5月に青森県で行った街頭演説で、西田氏の発言に関し「本質的には間違っていない」と述べた真意を問われ「西田さんの発言をすべて聞いたわけではなかった」とした上で「西田さんと歴史観は一致している。言いたいことの本質は賛同できると言った。沖縄の歴史教育について『むちゃくちゃ』という言い方をしたのは適切ではなかったとは思う。ただ西田さんが本当に言わんとしていることは、そこではない」と説明した。
参院選沖縄選挙区で歴史認識問題を争点化する動きがあることについて「徹底的に議論すれば歴史の真実は国民に知れ渡る。争点化は望むところだ」と、参政党として受けて立つ考えを示した。
尖閣諸島問題に関し、石垣市が尖閣諸島の住所を表示した標柱を現地に設置するため、国に上陸許可を申請していることに言及。「国は上陸を認めるべきだ。日本の内政問題なので、中国がクレームを言ってきてもしっかりと外交で議論の土壌に乗せ、国際社会に日本の正当性を訴える」と強調した。