「日本に生まれて良かった」 天皇ご一家、提灯で奉迎
- 2025/6/5
- 社会
県民が提灯を手に、天皇ご一家の沖縄訪問を迎える「提灯奉迎の集い」(主催・同実行委員会)が4日夜、ご一家が宿泊する那覇市のホテルに隣接する黄金森公園で開かれた。約5000人(主催者発表)が参加。天皇皇后両陛下と愛子さまも、ホテルの部屋から提灯を手に歓声に応えられた。参加者の中には「日本に生まれて良かった」と話す人もいた。
天皇陛下の来県を提灯で歓迎する集いは1993年、2012年、2018年に行われており、今回が4回目、令和に入って初めて。
実行委によると、来場者のため3000個用意した提灯は、開会後すぐに足りなくなった。会場を埋め尽くすほどの人が集まる中、特設ステージ上で獅子舞や琉球舞踊などが繰り広げられた。
参加者は、ご一家が宿泊するホテルの部屋に向けて提灯を揺らし「天皇陛下万歳」「皇后陛下万歳」を三唱。ご一家もホテルの部屋から提灯を揺らして応えられた。
宜野湾市から夫、7歳の息子とともに参加した我喜屋彩花さん(33)は「ぜひ家族で参加したいと思って来た。(ご一家が持つ)提灯が三つ見えて感動し、鳥肌が立って涙が出た。沖縄県民として日本に生まれて良かった」と喜んだ。
実行委員長を務めた県経済団体会議議長の金城克也さんはこの日、国立沖縄戦没者墓苑で天皇ご一家と言葉を交わした。「私も戦争で親類を失った遺族の一人」と自己紹介すると、天皇陛下は「大変でしたね」と応じられたという。
金城さんは「県民に寄り添う陛下のお気持ちを感じた。きょうこれだけの人が集まり、万歳三唱したのは、県民も陛下に対して強い思いを持っているから」と話した。