「抑止力だけで平和維持できず」 専守防衛と平和外交要求 玉城知事

沖縄全戦没者追悼式で平和宣言する玉城知事=23日午後、糸満市の平和祈念公園

 玉城デニー知事は23日の沖縄全戦没者追悼式後、平和祈念資料館で報道陣の取材に応じた。「抑止力の増強だけで平和を維持できるものではない。真に国民が理解できる専守防衛に徹して、諸外国との対話による平和外交を構築することが、沖縄の求める恒久平和の実現につながる」と力説した。
 西田昌司参院議員の「ひめゆりの塔」を巡る歴史認識発言に関しては「個人の思想信条の考え方から沖縄戦をとらえようとすることに無理がある」と改めて不快感を示した。
 「平和宣言」で米軍普天間飛行場の辺野古移設反対を明確に盛り込まなかったことに関しては「新基地建設問題という言葉の中に基地問題の厳しい状況はいまだに続いているということを込めた」と反対に変わりはないことを強調。
 また「辺野古に埋め立てすることが解決であるというのはロジックのまやかし。これからまた(設計)変更承認申請が出てくれば、法律に照らして厳しくチェックしていく」と述べた。
 戦後80年の節目の追悼式については、首相、衆参議長、最高裁長官を招待し、30年ぶりに3権の長を迎えたこと、国連の軍縮担当上級代表である中満泉事務次長、昨年ノーベル平和賞を受賞した被団協の田中重光代表委員が参列したことを高く評価。
 その上で「沖縄から平和な社会を築いていきたいという思いを次の世代に継承できた」と強調した。

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