八重山産パインアップルやマンゴーの販売促進と、ゆうパックによる全国発送をアピールするため、八重山郵便局(大濵賢一郎局長)で26日、出荷式が行われた。高級パイン「ゴールドバレル」など、八重山が誇る果実を関係者が配送車に積み込み、見送った。今年度はパイン2万4千個、マンゴー6500個がゆうパックで発送される見通し。
今年のパイアップルは、昨年の寒波や春先の冷え込みにより、出荷時期が2、3週間ほど、マンゴーは一週間程度、それぞれ遅れている。だが、梅雨明けが早く日照に恵まれたことから甘味は十分。「品質は例年と全く変わらない」と関係者は太鼓判を押す。
「ゴールドバレル」の農家の出荷価格は2㌔5300円ほどといい、沖縄本島産よりも値段を下げ、全国の消費者に手ごろな値段で味わえる高級フルーツとして展開する。
主催者あいさつで大濵氏は「(郵便局は)石垣島のパインとマンゴーをゆうパックで発送してきた。通販サービスでは40年以上にわたり人気商品として取り扱い、毎年、県内外を問わず好評をいただいている」と消費者からの手ごたえを語った。
来賓の中山義隆市長は「夏の風物詩・パインアップルは石垣市が国内でも有数の産地。生食用の生産量は県内の約9割近くを占める」と生産者の労をねぎらい、「石垣市は各種補助事業をフル活用し、農業振興を展開する」とあいさつした。
名蔵で観光農園を営む平安名貞市さん(ゆうパックの会・会長)は「私たち組合員は、全国に素晴らしいパイアップルとマンゴーを自信を持って発送する」と強調し、郵便局や各空港会社など物流事業者に感謝した。
国交省が日本郵便のトラック運送について、事業許可を取り消した影響で、八重山郵便局では、保有する31台のうち、2㌧トラック4台、1トン車(バン)3台、計7台が同日から使用できない。
大濵氏は「既に外注先1社に委託し代替手段は確保した」と述べ、影響は少ないとの見通しを示した。
出荷式の冒頭、地域の児童・生徒がエイサーを披露。郵便局関係者が自作した「パイン音頭」に合わせ、演舞した。