日米実働訓練(レゾリュート・ドラゴン25、RD)に参加する民間船「ナッチャンWorld」が13日午後、石垣港に入港した。同訓練への参加は初めてで、患者の後送訓練を行う。14日午後5時に出港予定。
「ナッチャンWorld」は全長約110㍍、全幅約30㍍の高速フェリー。旅客508人、普通車110台、大型車50台を輸送できる。双胴船と呼ばれる特殊な船体を持ち、航行時の安定性と積載量の増大、高速化が特徴。防衛省の民間輸送力活用事業「PFI船舶」に位置付けられ、有事には輸送艦として運用される。
同船は12日に那覇港を出港し、13日は平良港(宮古島)を経由して石垣港へ。同日午後4時半ごろ、タグボート(曳船)の曳航のもと石垣港F岸壁に入り、港湾職員らが係留作業を行った。
この日は救急車両3台がランプウェイから上陸。これらは負傷者の治療や搬送を行う衛生訓練に使われるとみられる。トラック荷台も用意されていたが、他の搬入物は確認できなかった。
同船は14日までに患者の後送訓練を実施し、石垣港も使用される予定。港湾敷地のゲート前では市民団体がプラカードを掲げて訓練に抗議したが、救急車両3台は別のゲートから港を後にした。