24日の石垣市議会9月定例会最終本会議で、市や市教育委員会に対し、国歌「君が代」を歌えるかを児童生徒に問うアンケート調査を実施するよう求める議員提案の意見書が賛成多数で可決された。
「君が代」は学習指導要領で、小中学校での指導が定められている。意見書では、保護者から「子どもたちが国家を十分に歌えていないのではないか」と懸念が示されていると指摘。当事者である子どもたち自身の声を聞くため、アンケートを実施すべきと主張した。
調査項目は①日本の国歌を知っていますか②国歌を歌えますか③音楽の授業で国歌を習いましたか④入学式や卒業式で国歌を歌っていますか―の4項目。意見書の宛て先は石垣市長、教育長(各小中学校長)となっている。
市議会で野党の内原英聡氏は「児童生徒への『君が代』の強制になってはいけない」、長浜信夫氏は「政治が公教育に介入することがあってはならない。現場への押し付けになってしまう懸念がある」と批判した。
友寄氏は「学習指導要領にのっとって、子どもたちがしっかりと『君が代』を歌えるように」とアンケートの趣旨を説明。「無理やり歌わせようとしているものではない」と理解を求めた。
採決では与党と中立会派「未来」の14人が賛成、野党と中立7人が反対した。
市長と教育長に対し、部活動前の補食導入についてアンケート調査を求める決議も賛成14、反対7で可決された。石川勇作氏が提案した。
野党は「必要と思うなら石川氏が自分でアンケート調査をすべきで、議決という政治的圧力でやってくれというのは健全ではない」(大道夏代氏)と疑問視した。