石垣市議選は9日投開票される。定数22に対し30人が立候補しており、石垣島への陸上自衛隊配備の是非や、中山義隆市長の評価などを争点に激しい選挙戦を展開。陸自配備推進派が多数を獲得できるかに注目が集まる。8日には各候補者が支持者を集めて打ち上げ式を開き、7日間の選挙戦を締めくくった。期日前投票者数は1万人を超えた。開票は午後9時から市総合体育館で始まり、深夜に全議席が確定する見通し。
■石垣市議選 陸自配備問題など争点
陸自配備計画をめぐっては、市議選直前に中山市長が協力を表明し、公明党を除く与党の候補者全員が賛成の立場を示している。野党の候補者は反対の立場が多い。防衛省は建設予定地として平得大俣の市有地を取得する方針を示しているが、市が土地を売却するには議会の議決を経る必要がある。
ただ、陸自配備計画に対する市民の関心は全般的に低く、各候補者は地域振興や福祉など、生活に密着した課題も積極的に取り上げて支持拡大を訴えてきた。
各陣営とも期日前投票の動員を図り、投票者数は1万402人で、前回2014年市議選に比べ1332人増加した。8日の投票者数は2951人で、前回の最終日に比べ690人増えた。
投票は市内21カ所で午前7時から午後8時まで(一部地域は午後7時まで)。市選管によると、9月1日現在の有権者数は3万8718人。
■竹富町議選 支所方針に最初の判断
任期満了に伴う竹富町議選(定数12)は9日投票日を迎える。立候補者は現職9新人6の計15人。今選挙は、現町政の石垣支所方針を含む新庁舎建設計画に対する最初の審判となる。開票は10日午後1時30分から竹富町役場2階ホールで行われる。
今選挙では告示前から多くの立候補予定者が、自らの地盤以外の島でPRを重ねるなど水面下の運動を展開。各陣営が島や地域から票の「引き抜き」を警戒している。
波照間では3人が立候補する激戦。現在の2議席を死守できるか注目が集まる。黒島では4年ぶりに議席確保となるかがポイントになる。
本紙の候補者アンケートでは与党系7人、野党系2人、中立6人。現行の石垣支所建設計画に対しては10人が賛成、5人が反対となった。
石垣支所は当初計画の約800平方㍍から、5倍となる約4000平方㍍に増大。西大舛高旬町長は西表大原への役場移転に先行して石垣支所を整備し、現庁舎の機能を支所に移した後、役場移転する方針を示している。
候補者は島・地域別で西表西部5人、同島東部で3人、波照間3人、小浜2人、竹富1人、黒島1人の計15人。
■与那国町議選 与野党逆転なるか
与那国町議選は9日、投開票される。今回から定数が6から10となり、12人が立候補している。現職6人、元職1人、新人5人の激戦となった。外間守吉町長を支える保守系が6人、町長不支持の保守・革新系は5人、中間派が1人となっている。
昨年8月の町長選をきっかけに議会内に保守系の一部と革新系で反町長の野党勢力が形成され、過半数を占めている。このため町政運営が難しくなっており、与党勢力は今回の町議選で過半数獲得を目指し、保守系の元職、新人候補を数多く擁立させた。過半数を維持したい野党側は守りの姿勢だ。
期日前投票には329人が投じた。同日午後10時前には当落が判明する見込み。町選管によると、3日現在の有権者数は1367人(男774人、女593人)。