米軍普天間飛行場の辺野古移設問題で、県の辺野古沿岸埋め立て承認撤回に対し、国が法的対抗措置に踏み切ったことについて玉城デニー知事は17日、県庁で記者会見し「現政権は強権的だ。新基地建設ありきで対抗措置を取るのは対話の姿勢とはずれている。対話こそが重要と訴えたい」と反発した。
行政不服審査法の目的は国民の権利・利益救済であるとの見方を示し「国が行政不服審査制度を用いることは、違法で法治国家にあるまじき行為だ」と批判。9月の知事選で自身が当選したことに触れ「知事選で示された民意を踏みにじるもので、到底認められない」と訴えた。
2015年10月に翁長雄志前知事が行った承認取り消しの際も、沖縄防衛局は審査請求と執行停止申し立てを行い、国土交通大臣が約2週間後に執行停止決定を行った。玉城知事は、国土交通大臣が今回も執行停止決定をした場合は「内閣内部の自作自演。極めて不当な決定」と語気を強めた。
国が執行停止決定を行った場合の対抗措置は「内容を精査し、検討していく」と述べた。
辺野古移設を止める具体策としては、国が今後、県からサンゴ類の特別採補許可を得る必要があることなどを挙げた。