任期満了に伴う那覇市長選は21日投開票される。安倍政権が支援する無所属新人で前県議の翁長政俊氏(69)=自民、公明、維新、希望推薦=と、玉城デニー知事らが支援する無所属現職の城間幹子氏(67)の一騎打ち。玉城県政を支える革新リベラル勢力が知事選から続く勢いを示すか、保守中道勢力が一矢報いるかが焦点。投票は市内54カ所で行われる。
翁長氏は20日夕、県民広場で打ち上げ式を行った。青い鉢巻き姿で「当選すれば間違いなく75の公約を確実に実施する。現市長4年間の市政運営で市民生活は大きく劣化した。この状況を放置できない」と訴えた。
現市長が値上げした給食費、無料化を廃止したがん検診、妊婦・2歳児歯科検診、子ども医療費助成の遅れを批判。「予算がないからできないのではなく、どうしたらできるか考えるべき」と述べた。
城間氏は20日夕、那覇市新都心の交差点で打ち上げ式を行った。ピンク色の鉢巻き姿で「玉城デニー知事は翁長雄志前知事の遺志を継ぎ、ぶれずに沖縄を守ってくれる。その心に、県都を守る私も賛同し支える」と強調した。
1期4年間の実績をアピールし「これまで頑張ってきた種まきを、2期目の私に花開かせてほしい。皆さんの力で押し上げていただきたい」と呼び掛けた。
城間氏が勝利すれば米軍普天間飛行場の辺野古移設に反対する革新リベラル勢力は知事選後、市長選で2連勝となり、玉城県政にはさらに弾みがつく。翁長氏が初当選を果たせば保守中道勢力が最大の人口を誇る県都で市政を奪還することになり、来年の参院選に向けた展望が開ける。