ごみ掘り起こし民間委託へ 処分場、10年 延命化見込む 石垣市

一般廃棄物処理施設延命化検討委員会の第2回会合が開かれた=29日午前、市役所

 石垣市一般廃棄物処理施設延命化検討委員会(委員長・堤純一郎琉球大工学部教授、委員9人)の第2回会合が29日、市役所で開かれ、一般廃棄物最終処分場に埋め立てられた廃プラスチック類などを掘り起こし、島外業者に民間委託して処分する方針を確認した。これによって最終処分場は当初の見込みより10年間の延命が見込まれ、市はその間に、新たな最終処分場や焼却炉の整備計画を進める。

 ごみ処理を民間委託する際の事業費概算は7億1500万円、委託先の業者が所在する自治体と事前に協議する必要があり、自治体によっては環境保全負担金の納付を求められるケースもある。
 同委員会事務局の市環境課は来年度からの委託を目指しており「さっそく民間業者、自治体との調整に入りたい」と述べた。1年ほどで民間業者への搬送を終了できる見通しという。
 この日の会合では、掘り起こしたごみを市のクリーンセンターで焼却処理する案も検討された。ただ、市が1996年にクリーンセンター周辺住民と締結した公害防止協定では、プラスチック類を分別して焼却しないことなどを定めており、協定に抵触する可能性がある。委員からは「協定書を尊重すべき」(大得英信企画部長)などと難色を示す声が上がった。
 クリーンセンター周辺にある嵩田公民館の花谷達郎委員は、ごみを掘り起こすことへの地域住民の賛同について「(堀り起こしたごみを島外へ)持って行ってくれたら、やりやすいという感覚はある」と述べた。
 ただ、市は最終処分場延命化のため、今後新たに発生する廃プラスチック類については、クリーンセンターで焼却処分することを検討しており、その場合は協定の見直しが求められる可能性もある。
 市は最終処分場の延命化策について、11月から各地区での住民説明会を開催する。次回会合は来年1月に開かれ、市長への答申を取りまとめる。

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