台風被害復旧を要請 嘉手納町議会が県に

富川氏(中央)に端末を見せながら説明する徳里議長(同左)。中川県議(同右)も同席し、被害状況を訴え、支援策を求めた=9日、県庁

 嘉手納町議会(徳里直樹議長)は9日、県庁と県議会に富川盛武副知事と新里米吉議長を訪ね、9月28日から9月30日にかけて県内で被害をもたらした台風24号による被害への対応を要請した。町の沿岸部に面する西浜区は、台風による暴風と高波で家屋が浸水し、町道が冠水するなど大きな被害が出た。富川氏は被害調査をした上で、対応を検討する考えを示した。
 大潮で満潮だったことも重なり、被害は拡大。約1㍍冠水した場所もあったという。強風と波などで護岸の一部も損壊し周囲に飛散。付近の家屋や店舗なども破損した。人的被害はなかった。町議会は被災箇所の早期復旧や護岸の強靭化を要請。また、県による被害調査と被災住民への生活支援を求めた。

 同地区の高波被害は、過去2回あり、今回で3回目。地球温暖化などの影響で台風の勢力が強まるなど今後、想定を越える大きな被害も予想される。
 県は被害が出た翌日には同地域の補修を行っており、嘉手納町は迅速な対応を評価。また、富川氏は9日午前に現場を視察し、新里氏も同日午後の視察を約束した。
 富川氏は今後、より強力な「スーパー台風」が県内を襲うことを予想し「次の振興計画の項目に対応策をしっかり埋め込みたい」と意欲を見せた。
 新里氏は「県議会土木環境委員会で12月に審査する。協力して政府に届くようにしないといけない。与野党関係ない」と述べた。

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