「日本防衛の最前線」 岩屋防衛相が自衛隊に訓示

訓示する岩屋大臣。陸自視察の際は、地元大分出身の隊員を紹介され、笑顔を見せた=11日、那覇基地

 9日から沖縄入りしていた岩屋毅防衛相は11日、那覇にある陸海空の自衛隊施設を視察した。就任後、初となる部隊視察で岩屋防衛相は「ここ那覇は文字通り、わが国防衛の最前線。強い責任感を持って、任務の遂行に当たってほしい」と訓示した。

 北朝鮮情勢について「我が国を射程に収める数百発の弾道ミサイルを保有し、実践配備をしている状況に変化はない。東シナ海では瀬取り(船荷の積み替え)を継続している」と指摘した。中国については「尖閣諸島周辺で公船が領海への侵入を繰り返しているほか、海軍艦艇が活動を恒常化させている」と危機感を示した。
 防衛相によると、全国の空自部隊が実施する緊急発進(スクランブル)のうち、半数以上を南西航空方面隊が行っている。那覇基地の海自部隊・第5航空群は、中国の海や空での活動、北朝鮮の「瀬取り」を絶え間なく警戒監視している。
 那覇の陸自部隊・第15旅団について「広大な南西諸島の島々において、不足の事態が発生しても迅速に対処できるよう隙のない防衛警備体制を固めることが求められている」と述べた。
 視察では、3自衛隊を順番に巡り、司令官から部隊や任務の紹介を受けた。空自基地で栄誉礼を受け、状況報告などを受けた。

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