竹富町のヤギ生産振興対策事業補助金交付事業が1日、告示され、同町の優良種ヤギ事業がスタートした。今年度は波照間山羊生産組合が対象のモデル事業。町が補助金を活用して優良種ヤギを購入し、申請した生産組合に譲与するもので、最大3頭分の譲与が可能。
同事業は産肉能力に優れたヤギの改良増殖を促進し、生産農家の経営安定を図ることなどが目的。ヤギの購入費や運搬費などを補助する。今年度の事業費は40万円。
産業振興課によると沖縄本島でヤギを購入する場合は、輸送費などを含め最大2頭分の予算。石垣市内のヤギ農家から購入すると最大3頭の優良種導入が可能となる。波照間山羊生産組合は市内の優良種ヤギを求めているという。
同課の小濵啓由課長は「波照間で事業を導入すると、地域にも波及する。ヤギ需要やヤギ産業に一役買うと思う」と新事業に期待を寄せた。
同事業の交付要綱によると、導入対象ヤギは▽飼養者が明らかであること▽月齢がおおむね6カ月以上で発育良好▽その他の補助金交付を受けていないことーなどの条件がある。
ヤギの導入期間は引き渡しの日から3年間。優良種ヤギから生まれたヤギは生産組合の所有。ヤギの種類、性別は申請者が選択できる。
交付を受けた生産組合は、実績報告書などを作成し、毎年度2月末までの提出を3年間行うことが義務付けられる。3年間の実績をまとめる管理状況報告書では、オスの種付け数、メスの分娩頭数を記入する。
町から譲与されたヤギの売買は禁止。違反した場合は、補助金返還となる。
20日には波照間山羊生産組合が、優良種ヤギを飼養する市内の生産農家を視察する予定。