認知症行方不明者の早期発見に尽力 沖縄署が家族の会に感謝状

沖縄警察署の平良英俊署長(右から3番目)から感謝状を受け取った安慶名達也沖縄県認知症行方不明者家族の会代表(中央)=21日、沖縄警察署

 沖縄警察署(平良英俊署長)は21日、市内で行方不明となった認知症高齢者の捜索協力と早期発見の功労に対し「沖縄県認知症行方不明者家族の会」(沖縄市宮里・安慶名達也代表)に感謝状を贈った。10月28日昼ごろ、市内在住の認知症高齢者が行方不明になったため家族が捜索を始め、同日午後10時ごろには同署へ通報。同署が同会に協力を依頼したところ、同会スタッフが約30分で発見した。
 同署は「認知症高齢者の行方不明者は発見が遅れれば、人命にかかわる結果を招く恐れがある。その重要性を認識し、即座に行動し、早期発見に至ったことは地域社会の模範となる」と感謝した。
 同会の安慶名代表は「お年寄りの尊厳、命を守れたのが一番大きい喜び」と話した。
 安慶名代表は、7年前に認知症の母親が行方不明となり、今も発見されていない。これをきっかけに2015年5月に同会を立ち上げた。同署管内を中心に警察署や行政と連携し、ボランティアスタッフだけで活動しているおり、ラジオ番組やイベント開催など、啓発活動に取り組んでいるほか、入りやすくて見えにくい場所をマッピング化し、防犯を兼ねたパトロールも行っている。また「愛守羅針盤(カナムイカラハーイ)」と呼ばれる認知症行方不明者の家族サポート活動を行い、行方不明者が出た際に会員約300人にメールを一斉送信している。
 安慶名代表は「行方不明を出さないような意識づくり、家に帰ってこれるような仕組みづくりを行っていきたい」と今後の活動について述べた。

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