東アジア共同体研究所の理事長を務める鳩山由紀夫元首相は22日、県庁で玉城デニー知事と初会談した。米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設について「(国と)厳しい戦いになると思うが、最後まで頑張り、新基地は絶対に造らせないとの意思を貫いてほしい」と求めた。
会談後、記者団の取材に応じた鳩山氏によると玉城氏は「辺野古は精いっぱいやります」と応じたという。
鳩山氏は、23日から25日まで県内で開かれるイベント「アジア麺ロード」PRのために県庁を訪問。知事との会談では「沖縄を東アジア共同体の中心に」と持論を展開した。
「アジア麺ロード」は同研究所の琉球・沖縄センターが運営する音楽とグルメのイベントで、県内でアジア料理を提供する飲食店が24日と25日に牧志公園に集まり、屋台を構える。また、23日午後2時からは、前夜祭として鳩山氏と中国や韓国、台湾、ネパール、ベトナムの登壇者が議論するトークイベントがひめゆり同窓会館で行われる。
鳩山氏は、同研究所の琉球・沖縄センターと中国福建省の財団グループが協力して現地に「琉球会館」を建設する計画も紹介。「民間交流の拠点にしたい」と期待を込めた。
鳩山氏は首相に就任した2009年9月、普天間飛行場は県外移設が前提と表明したが、新たな移設先を見つけられず、辺野古移設に回帰した。