九州経済同友会は21日、那覇市のロワジールホテル那覇で、第67回大会を開き、九州・沖縄の各地区から315人が参加。「イノベーションに積極果敢に取り組む」とする大会アピールを採択した。
大会後の記者会見で貫正義代表委員(福岡経済同友会代表幹事、九州電力㈱相談役)は、大会テーマ「イノベーションが切り拓く九州の未来」について「九州の高齢化と過疎化を是正するためには、若者の望む良質な職を確保することが必要。重要な柱の一つがイノベーション」と説明。
渕辺美紀代表委員(沖縄経済同友会代表幹事、㈱ジェイシーシー代表取締役会長)は「沖縄もいずれ人口減少に突入する。今から準備しないといけない」と指摘。「総合的に経済を発展させるためには九州・沖縄が一環となって対策を立てる必要がある。地域がより豊かになるためのイノベーションは沖縄でも必要」と強調した。
大会では東良和企画副委員長(沖縄経済同友会、沖縄ツーリスト㈱代表取締役会長)が問題提起し、4人のパネリストによる意見発表が行われた。
大会アピールでは、ビッグデータを活用した人工知能やIoT、ロボティクスなどの急速な普及で「第4次産業革命」「Society5・0」といった社会変革の波に乗り遅れることで、さらなる企業活動と地域衰退につながる恐れがあると懸念。「世界との競争に打ち勝つためには、先端技術や斬新なアイディア等をいち早く取り込まなければならず、ベンチャー企業を含めた企業や大学などと共同し、オープンイノベーションに取り組む必要がある」と宣言した。