サトウキビでジェット機飛ばそう ユーグレナ研究会で講演

開会のあいさつをする重岡会長=24日、白保自治公民館

 第34回ユーグレナ研究集会が24日午後、白保自治公民館で行われ、ユーグレナに関する基礎研究や実用化に向けた研究・開発の展望が発表され、ポスター討論ではユーグレナによってサトウキビの糖蜜からジェット機に適した油を作り出す最先端の研究などが紹介された。
 近畿大学農学部の田茂井政宏教授(47)は「現在廃棄されている糖蜜をユーグレナに与えれば、糖が分解されて飛行機の燃料に近い油が作れる」と説明し、将来的には資源産業にもなり、石垣島から出発する全ての飛行機がユーグレナの油で飛ぶという未来への可能性を語った。
 ㈱ユーグレナの研究開発担当・鈴木健吾氏(39)はユーグレナを与えたマウスの実験で、インフルエンザ症状やリウマチ症状の緩和効果が得られた検証結果を発表。また、ユーグレナの光合成によって二酸化炭素を吸収させ、酵素と栄養素を供給する機能を活用した宇宙利用の構想事例も紹介した。
 特別講演として発表した東北大学大学院農学研究科の石田宏幸准教授(47)は、細胞自身が不要なタンパク質を分解する「オートファジー」が稲の栄養成長過程でどのような役割を担うかを発表した。
 ユーグレナ研究会の重岡成会長(65)は「ユーグレナを研究する人は動物も植物も微生物も知っていなければならないという認識」と語り、今後もさまざまな分野の人が研究集会に集まることを期待した。 

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