浦添市の松本哲治市長は26日、県庁で玉城デニー知事と会談し、那覇市の米軍那覇港湾施設(那覇軍港)の浦添市への移設に関し、来年1月末までに協議の場を設けるよう要請した。玉城氏は「移設は賛成だ」と述べ、応じる考えを示した。那覇軍港は、1995年の日米合同委員会で日本側への返還が決まった米軍施設・区域の一つ。浦添移設が条件とされたことから、県内の一部に反対意見がある。
松本氏は、2013年2月、「浦添移設反対」を公約に掲げて初当選したが、15年4月に受け入れを表明。玉城氏との会談では「私の一期目、翁長雄志知事誕生後の4年間は、多くの時間を費やしてしまった」と述べ、翁長前知事が那覇軍港移設問題への議論に消極的だったと指摘。会談を「早ければ12月、遅くとも(来年)1月中には実現してほしい」と訴えた。
その上で「しっかりとした考え方を直接お伺いさせていただきたい」と要望。玉城知事は「基本的にこれまでの積み上げてきた流れに賛成。意見交換や対話はお互いが理解する上での前提となる」と協議に前向きな姿勢を示した。
松本市長は「対話を重視する玉城知事だからこそ、虚心坦懐にいろいろな話を進めていければ」と期待した。